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タンネウシ(2009年1月以降)

アイヌ民族の遺跡「チャシ」〜タンネウシ8月号2025

勝田 一気 「チャシ」とは チャシとは、アイヌ語で「柵囲い」などと訳すことができる、アイヌ民族の遺跡のことです。用途は、戦いの時の砦や各集落間の集会所、祭祀・儀礼の場所、見張り場など様々だったと言われていますが、詳細はわ …

旅する石器〜タンネウシ7月号2025

勝田 一気 石器で多く使われる黒曜石 鉄などの金属が普及するはるか昔から、獲物を狩る時や肉や植物を切る時、木の実をすりつぶす時などありとあらゆる場面で石を材料として作る「石器」が使われていました。その中でも、黒曜石は北海 …

溶岩と硫黄の影響が大きい知床の川〜タンネウシ6月号2025

合地 信生  知床半島の川は長さが短いため、一般の川の下流にあたる堆積場がほとんどなく、急流で海に注いでいます。では、どういう場所を川は流れているのでしょうか? 溶岩の縁を流れる川 1つのタイプは溶岩の縁を流れる川です。 …

標本が伝える“ 密猟 ”の軌跡〜タンネウシ5月号2025

臼井 平 標本の裏には「物語」 3月31日まで実施していた特別展 「大標本展」は、生物資料が辿ってきた「物語」に着目し、展示を組み立てていきました。「電線に触れて感電死し、ウトロに大規模な停電をもたらしたシマフクロウ」「 …

友好都市弘前調査報告〜タンネウシ4月号2025

勝田 一気 弘前調査 昨年の11月6日~12日に、歴史・民俗担当の三枝と考古担当の勝田が友好都市弘前に調査に行きました。弘前市にはどんな歴史や文化あるのか再発見する機会になりました。今回は、学芸員2人が見て、聞いて、体験 …

斜里川の東西で異なる砂丘の砂〜タンネウシ3月号2025

合地 信生 砂丘と湖 網走から峰浜までオホーツク海沿岸には砂丘が作られており、砂丘の内側には藻琴湖、涛沸湖、涛釣沼などの湖沼があります。斜里平野もかつては湖でしたが客土され、現在は平野になっています。 砂の大きさと色 網 …

斜里の竪穴式住居跡調査〜タンネウシ2月号2025

勝田 一気 斜里の竪穴住居跡群 道東には、縄文文化期から擦文文化期の間に使われた竪穴住居が、今もなお「窪み」として数多く残っています。斜里も例外ではありません。海岸線の小高い砂丘上には多くの竪穴住居跡が残っており、過去に …